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J-GLOBAL ID：201202223560352014   整理番号：12A1430887

バルマーランプのスペクトルとスピロピラン化合物のフォトクロミズム

著者 (3件)： 大場茂 (慶応大 自然科学研究教セ) ,  向井知大 (慶応大 自然科学研究教セ) ,  小畠りか (慶応大 自然科学研究教セ)
資料名： 慶應義塾大学日吉紀要 自然科学  (慶応義塾大学日吉紀要 自然科学)
号： 52  ページ： 1-18  発行年： 2012年09月30日 
JST資料番号： X0050A  ISSN： 0911-7237  資料種別： 逐次刊行物 (A)
記事区分： 原著論文  発行国： 日本 (JPN)  言語： 日本語 (JA)

抄録/ポイント： 水蒸気を封入した放電管(バルマーランプ)を用い,高電圧下,放電させ,バルマーランプからの光スペクトルを測定した。400~700nmの範囲のバルマー系列の4ピーク波長は水素原子に由来することが確認された。他の2ピーク波長の内,1つは水素原子と同時に発生するOHラジカルからの発光(310nm)であり,他は酸素原子からの発光(778nm)であることが見出された。またフォトクロミズムのスピロピラン化合物である1,3,3-トリメチルインドリノ-6′-ニトロベンゾピリロスピランのトルエン溶液にブラックライトを照射し,着色させる実験を行なった。20°Cから2.5°C刻みで上昇させると,退色速度は平均して約1.4倍速くなる。高い温度では光照射で着色すると同時にその逆反応も頻繁に起こるため着色が濃くならずまた消光し易くなる。またアセトン溶液の場合,トルエン溶液と比べて反応速度は1桁小さい。これはメロシアニン形(有色)からスピロピラン形(無色)への変化の反応障壁がトルエン溶液と比べて高いことを示す。フォトクロミズムを発生させる点ではメロシアニン形の寿命が長いアセトン溶液が有利であるが,紫外光による色の脱着観察の点では退色の速いトルエン溶液の方が有利である。

シソーラス用語： *スピロ化合物 ,  *酸素複素環化合物 ,  *フォトクロミズム ,  紫外線ランプ ,  放電管 ,  着色 ,  ポテンシャル障壁 ,  *発光スペクトル ,  原子 ,  溶媒効果 ,  反応速度 ,  原子スペクトル ,  脂肪族ケトン ,  アルキルベンゼン ,  *スピロピラン ,  ブラックライト ,  水素原子 ,  反応障壁

分類 (2件)： その他の光学的効果  (BM08040H) ,  ピラン  (CF07092R)

物質索引 (3件)： アセトン ,  トルエン ,  6-ニトロ-1′,3′,3′-トリメチルスピロ[2H-1-ベンゾピラン-2,2′(3′H)-[1H]インドール]

タイトルに関連する用語 (3件)： スペクトル ,  スピロピラン ,  フォトクロミズム