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J-GLOBAL ID:201202223589775380   整理番号:12A1500412

多環式芳香族炭化水素及びフタル酸ジブチルはゼブラダニオ胚におけるWnt/β-カテニン情報伝達経路を介した背腹軸決定を撹乱する

Polycyclic aromatic hydrocarbons and dibutyl phthalate disrupt dorsal-ventral axis determination via the Wnt/β-catenin signaling pathway in zebrafish embryos
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巻: 124-125  ページ: 188-196  発行年: 2012年11月15日 
JST資料番号: B0823B  ISSN: 0166-445X  資料種別: 逐次刊行物 (A)
記事区分: 原著論文  発行国: オランダ (NLD)  言語: 英語 (EN)
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正準Wnt/β-カテニン情報伝達経路は背腹軸を決定するために硬骨魚の初期発生時に重要である。この経路において,Wnt経路の重要な調節キナーゼであるGSK-3βは,β-カテニンの分解を規制し,それによって核で背腹軸の特性化に関連する遺伝子の発現を活性化するβ-カテニンが核内へ入る能力を規制している。本研究において,軸決定が環境汚染物質により撹乱されたときのゼブラダニオ胚で生じる形態学的異常について述べた。これらの異常はβ-カテニンの異常な核内蓄積と関連があった。さらに,胚を市販のGSK-3β阻害剤に曝露したときに発生異常及びβ-カテニンの核内蓄積に変化が起こることを示した。ゼブラダニオ胚を2~8細胞段階で中期胞胚過渡期(MBT)を通してGSK-3阻害剤(GSK-3阻害剤IX及び1-アザケンパウロン)あるいは一般的な環境汚染物質(フタル酸ジブチル,フェナントレン及びフルオレン)に曝露した。これらの胚は,受精12.5時間後に典型的な胚軸決定撹乱物質である塩化リチウム(300mM,10分間,MBTの前に)に曝露した胚と同等の形態学的異常を示した。全組織標本免疫標識及びレーザースキャン共焦点顕微鏡法を用いてβ-カテニンを局在化させた。塩化リチウム,フタル酸ジブチル,フルオレン及びフェナントレンはもちろんのことGSK-3阻害剤はすべて,胚の至るところの核内β-カテニン濃度の増加を誘発し,このことは形態学的異常が背腹軸の特性化中のWnt/β-カテニン情報伝達の撹乱の結果であることを示していた。ウェスタンブロット分析を用いて,環境化学物質がGSK-3β上のセリン9での酵素的阻害燐酸化に影響を及ぼす能力を調べたが,曝露胚においてGSK-3βのセリンの燐酸化状態の変化を検出しなかった。さらに,多環式芳香族炭化水素及びフタル酸ジブチルはGSK-3βのin vitroキナーゼ活性に直接的な影響を及ぼさなかった。これらの軸撹乱汚染物質から生じた発生異常が核におけるβ-カテニン蓄積に関連している一方で,この情報伝達経路の撹乱の詳細は不明のままである。Copyright 2012 Elsevier B.V., Amsterdam. All rights reserved. Translated from English into Japanese by JST.
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分類 (2件):
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動物に対する影響  ,  その他の汚染原因物質 
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