抄録/ポイント:
抄録/ポイント
文献の概要を数百字程度の日本語でまとめたものです。
部分表示の続きは、JDreamⅢ(有料)でご覧頂けます。
J-GLOBALでは書誌(タイトル、著者名等)登載から半年以上経過後に表示されますが、医療系文献の場合はMyJ-GLOBALでのログインが必要です。
乳汁中の体細胞とは乳腺の古くなった上皮細胞や白血球などである。体細胞が高いことは乳房に何らかの損傷(炎症)があることを示している。異なる乳汁分泌ステージでの平均的な体細胞スコア(SCS)と形態形質との遺伝,環境および表現型の関係を検討した。1996年から2009年までに出産した57154頭の初産のホルスタインの乳汁中の150日(SCS
150)および305(SCS
305)日のSCSおよび19の形態形質について調査した。分散成分を複数の形質の動物モデルを基にした制限付き最尤法を利用して検討した。乳房の深さ(-0.32),前乳房の付着(-0.22),および乳房の幅(0.34)はSCS
150で中程度の遺伝学的な相関性を示した。胸囲(0.17),体の深さ(0.14),胸の幅(0.26)および鋭角性(0.19))は,SCS
150で適度の遺伝的な相関性を示した。SCS
150とSCS
305の推定遺伝率は,それぞれ0.06および0.08であった。形態形質の遺伝率は0.09から0.29の間であった。SCS
150とSCS
305との間の遺伝的および環境的相関性は極めて高く(それぞれ平均±SE;0.99±0.01および0.89±0.01),短期間の乳汁分泌のSCSの記録はSCSデータ収集における多くの群に関係する代替的方法となる。SCSの低遺伝率により,いくつかの乳房や体の形質の間接的なセレクションはSCSを低下させる。さらに,乳房形質に対するセレクションはSCSデータの記録がまばらなる発展途上国で,SCSを減らす上で有用であると考えられた。Copyright 2012 Elsevier B.V., Amsterdam. All rights reserved. Translated from English into Japanese by JST.