抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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事故は,手遅れになる前に異変に速く気づけないという致命的なヒューマンエラーなのである。反応の鈍いシステムに対して,どう向き合えばよいかを助言した。制御工学によれば,手遅れにならない時間の余裕はシステムの俊敏さによって決まる。時間の余裕を考える事例として飛行機の墜落事故とシステムの俊敏化が難しい例に化学プラントを紹介した。システムを俊敏に反応するように改良には,機械の物理的俊敏,人間同士の情報伝達と意思決定の俊敏とそのための訓練が必要になる。反応の俊敏さが失われる巨大なシステムは,分割と権限委譲を行って俊敏性を取り戻す。また,時間の余裕を無限大にすることが一番よい。つまり,作業をいったん止めて考えてもよいように作業を改善する。システムの反応をこれ以上改良できない場合は,人間の気づきを早める工夫を行う。システムの異変の検知を,センサーや検査工程の増補,コンピュータのシミュレーション計算による予測などによる方法について述べた。また,危険予知訓練による事故の予知能力の育成について述べた。