抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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コンピュータ上でアニメーションなどの非実写画像を扱うケースでは,PNGやGIFなどの可逆圧縮を使用することが多い。これらの画像の情報量を削減するため,しばしば減色処理が行われるが,画像の見た目の品質を損なったり,可逆圧縮の符号化効率の低下をもたらしたりするなどの問題がある。本稿では,高い符号化効率を持ち,かつ画像の見た目の品質を損ねない減色処理方法を提案する。それは,従来手法である閾値法や誤差拡散法の双方の減色処理の特長を生かしたものであり,どちらを選択するかの判定に最小二乗法による画素の傾斜の検出を行なうものである。2種類の処理の組み合わせにより,平坦で色数の少ない前景と複雑な色彩を持つ背景の双方の特性に対応した,可逆圧縮向けの減色を可能としている。PNG圧縮を行ない,従来手法の誤差拡散法と比較した結果,提案手法は,3個のパラメータを使用することで,画像の平坦部分の微細な誤差のみを除去することができた。これにより可逆圧縮後の画像の圧縮率を高めることができた。この3個のパラメータは,いずれも見通しの立てやすいものであり,非実写画像の可逆圧縮に適した減色の手法として有効と言える。