抄録/ポイント:
抄録/ポイント
文献の概要を数百字程度の日本語でまとめたものです。
部分表示の続きは、JDreamⅢ(有料)でご覧頂けます。
J-GLOBALでは書誌(タイトル、著者名等)登載から半年以上経過後に表示されますが、医療系文献の場合はMyJ-GLOBALでのログインが必要です。
インシュリン抵抗性は多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)の最もよく認められる特徴の1つである。インシュリン抵抗性にビタミンD欠乏症が役割を持つ可能性が一部の研究で示唆されている;したがって,本研究の目的は,PCOSおよびビタミンD欠乏症を持つ女性のインシュリン抵抗性に対するビタミンD補給の影響を決定することである。著者らは,PCOSおよびビタミンD欠乏症を持つ女性のグルコース濃度とインシュリン抵抗性をビタミンD補給が低下させると仮定した。本研究は2か月間ビタミンD<sub>3</sub>を50000IUまたはプラセボ(20日間に1回,ビタミンDのn=24,プラセボのn=26)で構成した3回の経口治療を受けた20~40歳のPCOSおよびビタミンD欠乏症を持つ女性50人のランダム化プラセボ対照二重盲検法とした。空腹時血糖,インシュリン,25-ヒドロキシビタミンDおよび副甲状腺ホルモン濃度とインシュリン抵抗性のホメオスタシスモデル評価および定量的インシュリン感受性検査指数をベースラインおよび治療後に測定した。ビタミンD群では,25-ヒドロキシビタミンDの血清中濃度が上昇し(6.9±2.8から23.4±6.1ng/mL,P<0.0001),副甲状腺ホルモン濃度は低下した(70.02±43.04から50.33±21.99μIU/mL,P=0.02)。プラセボ群には有意な変化はなかった。ビタミンD群ではインシュリン分泌の有意な増加があった(P=0.01)が,プラセボ群と比較して有意ではなかった。試験終了時まで,空腹時血清インシュリンおよびグルコース濃度およびインシュリン感受性およびインシュリン抵抗性のホメオスタシスモデルは有意な変化をしなかった。著者らはPCOSおよびビタミンD欠乏症を持つ女性のインシュリン感受性およびインシュリン抵抗性に対するビタミンD補給の影響を実証できなかった。Copyright 2012 Elsevier B.V., Amsterdam. All rights reserved. Translated from English into Japanese by JST.