抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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広告を駆使したプロモーション活動により消費者の期待を形成させ,購入に影響を与える手法は実務界において実践されてきている。本稿では,教育サービス企業が実施している広告コミュニケーションにおける期待形成への影響度及び期待による総合評価(購入)への影響度を検証した。また,期待を多角的に分析し,広告から購入への媒介変数としての有効性も検証した。まず,先行研究についてレビューし,次に,複合的広告コミュニケーションによる期待への影響度及び期待による購入への影響度を階層的重回帰分析により検証した。その結果,教育サービス企業は満足度調査結果やクラスメイトが期待に中程度の影響を与え,そこから醸成された期待によって購入へと高位程度の影響を与えていることが明らかになった。さらに,複合的広告コミュニケーションを属性ごとに区分し,それぞれの期待形成への影響度及び期待から購入への影響度を検証した。その結果,教育サービス企業はヒト属性や情報属性に注力した広告コミュニケーションを策定することが有効であることが明らかになった。期待へは中位程度,そして期待から購入へは高位程度の影響を与えていた。また,複合的広告コミュニケーションに対して探索的因子分析(直交回転)を行い,潜在的に影響を与えている3つの因子,1)店舗からの情報発信,2)サービスに関する全体的な評判,3)主サービスに寄与する副次的サービス情報を抽出した。最後に,有効性のある複合的広告コミュニケーションの共通性を主成分分析により明らかにした。その結果,3つの因子,1)教育サービスの主たる情報の発信力,2)主・副サービスの複合的発信力,3)関連する情報発信力を検出した。これらにより,広告コミュニケーションから期待形成への影響,期待から購入への影響,期待の広告コミュニケーションと購入への媒介係数の有効性を明らかにした。