抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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CSR(企業の社会的責任)に関する様々な研究が行われているが,統一した概念がなく,対象の範囲/内容も明確でない。さらに,評価基準もアプローチも統一されていない。CSRの問題は,企業が社会からの批判や要請へどう対応するかを中心に議論されたが,当事者である企業の取組みに関する歴史的考察は極めて少ない。CSRと企業利潤の関係を中心に,経済同友会と経団連の提言や取組みを通して,経営者のCSR観の変遷を考察し,その特徴と限界を示した。CSRと利潤追求の両立や一体化を求める経営者は,CSRがなぜ提起されたかを十分認識していない。利潤の過度の追求の結果として生じたCSRが,企業経営の手段となることは問題である。経営者は企業経営の原点に戻って,企業の目的や役割に基づいてCSRを捉える必要がある。CSR問題への取組みとしてスピリチュアルの視点が参考になると考える。その核心は経営者のスピリットにあり,それは経営者自身の意思決定を左右し,他者や社会全体の利益の遂行に取組むか否かを決定する鍵である。