抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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生物の形態形成に関するチューリング不安定性の基本的機構は,活性と抑制の2因子の濃度変化で考察できる。この機構は,BZ反応として知られている金属錯体の酸化還元反応をモデル系として研究できる。金属錯体酸化の活性因子と抑制因子の初期値にだけノイズを加えて,数値シミュレーションを行い,ノイズ強度を制御変数としてパターン出現に関する相図を求めた。ノイズ強度の増加と共に再帰的なパターン出現の様子が観測された。それは,中間的なノイズ強度ではノイズ由来のチューリングパターンが現れるにもかかわらず,さらにノイズ強度を大きくすると,ノイズ由来のチューリングパターンが現れなくなり,再びバルク振動が重なることのみでチューリングパターンが形成されること,すなわち,振動性を持つこの系は,周期的空間構造の形成に関してノイズに対する抵抗性を有していることを意味している。