抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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本研究では多雪山地流域内における複数地点で積雪底面融解量を連続測定し,場所ごとの違いを明らかにするとともに,その要因について論じる。また,実測値を用いて流域平均の積雪底面融解量を見積もり,冬期の河川流量に占める割合を明らかにする。1)積雪底面融解量について,熱流量計算法,ライシメータ法,断面観測法の3手法により求めた。熱流量計算法により最も確からしい値が得られることがわかった。2)流域内に斜面の向き,森林内外,標高の違いを考慮して7地点を選定し,熱流量計算法により積雪底面融解量を求めた。南向きの斜面は北向きの斜面に比べ融解量が大きくなること,林内での融解量は北向き斜面よりさらに小さくなることがわかった。3)流域内における積雪底面融解量の場所による違いは気温や積雪深といった条件よりも地表面付近の地温勾配が大きく効いている。及び4)冬期の河川流量の減水解析から積雪底面融解量の20~30%が地下水貯留層に涵養され,河川流量の維持に寄与していることがわかった。