抄録/ポイント:
抄録/ポイント
文献の概要を数百字程度の日本語でまとめたものです。
部分表示の続きは、JDreamⅢ(有料)でご覧頂けます。
J-GLOBALでは書誌(タイトル、著者名等)登載から半年以上経過後に表示されますが、医療系文献の場合はMyJ-GLOBALでのログインが必要です。
2003年11月に開催された「シンポジウム地域資料の保存と活用を考える」の後,実行委員会が結成され,文書館も含めた資料保存主体が連携し,ネットワーク型の資料利用を拡大して地域資料の保存と活用を強化する活動を進めた。地域資料委員会もネットワーク構築の方法論という側面から活動を支援した。他方,2009年6月に公文書管理法が成立し,追い風となった。地域の多様な保存主体や市民・歴史研究者と連携し,資料保存・利用機能の充実をはかり,地域史研究に寄与することが求められる。大阪府公文書館の開設依頼の歴史と現状を検討した後,公文書館の統合・移転問題,運営非常勤化問題の経過と現状,および課題について考察した。その上で,地域資料委員会の活動を踏まえ,問題解決の鍵となる地域資料の保存・活用ネットワーク構築に向けた方法論を検討した。公文書管理法の影響に留意すべきこと,基本課題は市民との連携を通じた利用拡大に向けた文書館事業の強化・発展にあること,公文書管理・保存・利用体制を改革し専門職員の配置を検討して公文書機能の強化を図るべきこと,などを述べた。大阪では連携による自治体公文書館の機能強化と,ネットワーク化による利用・普及拡大の実例を積上げることが可能になりつつある。地域資料委員会もWebサイトを通じた連携実践によって,課題の一翼を担う。