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J-GLOBAL ID:201202229310702905   整理番号:12A0144891

ベクター化金ナノ粒子の癌診断と治療への適用

Applications of vectorized gold nanoparticles to the diagnosis and therapy of cancer
著者 (2件):
資料名:
巻: 41  号:ページ: 242-257  発行年: 2012年01月07日 
JST資料番号: D0479B  ISSN: 0306-0012  CODEN: CSRVBR  資料種別: 逐次刊行物 (A)
記事区分: 文献レビュー  発行国: イギリス (GBR)  言語: 英語 (EN)
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化学療法剤のベクター化は癌治療上重要な手法で,副作用の発現頻度を減少させ,癌細胞への集中度を高める。癌の診断や治療にベクターとして使用されるナノ粒子は各種あるが,特に金ナノ粒子(AuNP)は有能なベクターとして注目を集めている。AuNPは,生体適合性,サイズ,チオラクトンなどの硫黄化合物への親和性を有し,表面プラズモンバンドを示すなど,多くの利点を示し,合成法によりサイズ,形態,リガンドの性状の調節が可能である。癌細胞に対するAuNPの選択的細胞毒性は,投与量,リガンドの性状と電荷,それに,AuNPの純度と投与方法によって影響を受ける。可視光線照射によるAuNP表面での電子振動に起因する表面プラズモンバンドは多くの要因によって影響を受けるため,癌診断の画像化手法に利用されている。AuNPの機能化により,ハイブリッド形成法による異常アミノ酸の検出が可能となった。さらに,抗体はAuNPと結合できるため,癌細胞により過剰発現した抗体量を,癌細胞近辺に蓄積したAuNPの走査法検出で確定することができた。AuNPを用いた薬物のベクター化は受動型と能動型に分類される。受動型では薬物はAuNPのミセルの内部に保持されるか,AuNPの開裂基と共有結合を形成している。能動型では特に,葉酸,トランスフェリン,α-TNFなどにより癌細胞表面の受容体の過剰発現が起り,受容体に結合したAuNPはエンドサイトシスにより細胞に取り込まれる。その他の期待が持てる療法として,光のエネルギーを癌細胞を破壊する熱に変換する光熱療法がある。最後に,DNAを癌細胞に送りこむ遺伝子療法も認識されているが,細胞毒性を損なうポリカチオン性のAuNPリガンドが必要となる。この様にAuNPは新しい癌治療様式としてナノ粒子療法の最先端にある。癌の画像化と治療の両方に寄与し,最近,診断治療学(theranostics)と称される診断と治療の領域を統合できるため,その将来性が期待される。
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分類 (3件):
分類
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抗腫よう薬の基礎研究  ,  腫ようの診断  ,  生物物理的研究法 
タイトルに関連する用語 (4件):
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