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J-GLOBAL ID：201202229443442639   整理番号：12A1515083

臨床におけるDNAメチル化のプロファイリング:応用とチャレンジ

DNA methylation profiling in the clinic: applications and challenges

著者 (4件)： HEYN Holger (Bellvitge Biomedical Res. Inst.(IDIBELL), Catalonia, ESP) ,  ESTELLER Manel (Bellvitge Biomedical Res. Inst.(IDIBELL), Catalonia, ESP) ,  ESTELLER Manel (Univ. Barcelona, Catalonia, ESP) ,  ESTELLER Manel (Institucio Catalana de Recerca i Estudis Avancats(ICREA), Catalonia, ESP)
資料名： Nature Reviews. Genetics  (Nature Reviews. Genetics)
巻： 13  号： 10  ページ： 679-692  発行年： 2012年10月 
JST資料番号： W1326A  ISSN： 1471-0056  資料種別： 逐次刊行物 (A)
記事区分： 文献レビュー  発行国： イギリス (GBR)  言語： 英語 (EN)

抄録/ポイント： 病気におけるエピジェネティックな変化についての知識が急速に増加している。本総説では,癌の臨床的評価から始まって,将来的には神経疾患や自己免疫疾患といった他の疾患にまで広く影響するであろうエピジェネティックプロファイリングに焦点を当てる。:(1)「病気診断のためのDNAメチル化プロファイリング」DNAメチル化は動的で,健常人の間でも多様性がある。そこで,疾患におけるDNAメチル化の識別のために,健常人の,特にCpG部位およびプロモータ領域におけるDNAメチル化の多様性を集約する必要がある。 バイオマーカーとしてのエピジェネティックマーカーと遺伝子マーカーを癌において比較してみると,前者のほうが後者に比べ癌における変化が大きい。癌細胞は体液中にも存在するため,非侵襲的診断が可能である。前立腺癌はじめ種々の癌において,それぞれ非侵襲的DNAメチル化マーカーが見出されている。また,神経発生・代謝障害や自己免疫疾患でもDNAメチル化の変化は顕著であり,病気に関してのみ不調和な一卵性双生児のDNAメチル化状態の比較から,重要なエピジェネティック変化のデータが得られている。現時点では医療行為として認可されてはいはいないが,研究的な臨床的エピジェネティックテストの運用が始まっている。(2)「病気予後のためのDNAメチル化プロファイリング」癌マーカーによる診断に付随して,病気予後と単一遺伝子座DNAメチル化との関連が明らかとなってきた。カドヘリン族におけるDNAメチル化の変化が転移性癌細胞に特徴的であることが指摘されている。種々の癌から得たDNAメチロームデータから,現状の細胞診断,遺伝子マーカーに加えて,DNAメチル化プロファイリングが予後の予測精度を改善に貢献する可能性が示されている。(3)「病気応答のためのプロファイリング」化学療法薬に対する感受性は患者および癌のタイプで異なるが,DNAメチル化プロファイリングは癌特異的薬物応答に忠実に連動し,薬効の予知因子として役立つことが示された。(4)「個別化医療における見通し」種々のケースの病気におけるゲノムおよびDNAメチロームデータの蓄積と,DNAメチル化マーカーによる診断精度の向上により,従来の癌診断手段と組み合わせたより的確な診断,治療の実現へ向かうことが期待される。

シソーラス用語： 遺伝学 ,  *メチル化 ,  腫瘍 ,  バイオマーカー ,  *診断 ,  *予後 ,  腫瘍転移 ,  薬物耐性 ,  薬理作用 ,  遺伝子 ,  前立腺腫瘍 ,  治療法 ,  利用 ,  *予測 ,  エピジェネティクス ,  個別化医療
準シソーラス用語： *DNAメチル化 ,  DNAメチル化プロファイリング ,  遺伝子マーカ ,  GSTP1遺伝子 ,  臨床応用 ,  *治療効果予測

分類 (3件)： 遺伝子の構造と化学  (EC02020U) ,  臨床診断学  (GC03003G) ,  臨床治療学  (GC03013R)

タイトルに関連する用語 (4件)： 臨床 ,  DNAメチル化 ,  プロファイリング ,  応用