抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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東日本大震災と福島原発事故を経てもなお,エネルギーをめぐる議論は混乱している。「リアルな原発のたたみ方」は明確な軸を提示する重要な提案だが,何がリアルか見極める必要がある。1)何をリアルと考えるべきか:世界の原発/国内の原発/代替エネルギー/市場化と民主化のリアリティを考察した後,2)政治的リアリティ:原発輸出/地球温暖化/温暖化対策基本法と排出量取引の重要性を踏まえ,3)原子力ニューディール:再稼動問題/原子力安全規制の立直し/原子力事故損害賠償の見直し/東電の扱いと原発の公的管理/核燃料サイクルと使用済み燃料の乾式貯蔵/市場と民主主義への委託を提案した。リアリティに立脚して,環境エネルギー政策は21世紀パラダイムへと進化する必要がある。原子力・化石燃料中心から再生可能エネルギー・省エネルギー中心へ,大規模集中型から小規模分散型へ,トップダウン型からネットワーク型へ,重厚長大産業の重視から知識・環境重視への転換が求められる。第4の革命と認識される自然エネルギーの伸長,環境エネルギー政策で注目される東京都など,エネルギー政策は夜明け前にある。