抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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日本の英語教育は,伝統的に,文献の読解力養成に重点が置かれていたが,現在では,英語のコミュニケーション能力が重視される傾向にある。しかし,「聞くこと」と「話すこと」のみが重視され「書くこと」が軽視されている。英語教育の現状を考え合わせれば,実践的コミュニケーション能力育成には,「書くこと」を含めた発信的な英語力の養成が急務である。これに対し,北海学園大学では,北海道で学ぶ大学生が自分たちのこと,自分たちが生まれ育ち,あるいは今自分たちが暮らす地域のことを表現することによって,英語での自己表現の経験を積み,発信的なコミュニケーション能力の育成につながることを目指してきた。そのために,まず,北海道の実際の公的な英語での発信情報からHTC(Hokkaido Tourism Corpus)を作成し,このコーパスに基づく研究の手法を援用して,語彙的な研究を行った。次に,実際に学生に与える自己表現の教材の提示を行った。学生の自己表現の応用可能性を重視し,動詞・形容詞を中心とした例文を含む教材を作成した。語彙表のように語を単独で提示するのではなく,HTCから採取した実際の生きた例文を提示することで,北海道で学ぶ学生がより身近な自己表現の機会を得て欲しいと考えたからである。今後は,この教材を用いて実際に授業を展開していく予定である。