抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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四足動物とは異なり硬骨魚類の脊椎椎体は軟骨性の足場の前もっての確立無しに,二段階で生ずる。まず,脊髄鞘の石灰化が脊椎椎体を確立する。次に,硬節由来の間充織細胞が脊索鞘の周りに移動する。膜内骨形成の過程で,これらの細胞は骨芽細胞へ分化し,石灰化した脊索鞘へ骨を沈着する。対照的に,頭蓋骨格の多くの骨格要素は軟骨形成により生ずる。この機構は魚類と四足動物で顕著に似る。頭蓋および中軸骨格の形成の間の骨芽細胞の役割を更に調べるために,著者らはosterixを発現する骨芽細胞の条件的除去を可能にするトランスジェニックosx:CFP-NTRメダカ系統を作製した。osterixプロモーターの制御下のシアン蛍光タンパク質(CFP)に融合した細菌のニトロレダクターゼ(NTR)を発現させることにより,これらの細胞はメトロニダゾール(Mtz)に感受性となる。安定なosx:CFP-NTRトランスジェニックメダカを数日連続してMtz処理すると,アポトーシスにより骨芽細胞が著しく失われた。石灰化骨基質のライブ染色は,椎弓に加えて,擬鎖骨や鰓蓋といった頭部骨格要素の骨化の減少を明らかにした。興味深いことに,Mtz処理幼生において椎間腔は欠如し,脊索鞘はしばしば連続的に石灰化し,これは椎体の融合に繋がった。従って著者らは,魚類におけるosx陽性骨芽細胞の二重の役割を提唱する。骨沈着における役割に加えて,著者らは脊椎椎体の石灰化の間の追加的な境界に関する機能を示唆する。Mtz処理の終了後,徐々に骨芽細胞は再出現した。このことはこの細胞系統における再生特性を示す。併せて,osx:CFP-NTRメダカ系統は,in vivoの全脊椎動物の試料における発生の異なる段階における骨芽細胞の機能と再生の研究のための貴重なツールを代表する。Copyright 2012 Elsevier B.V., Amsterdam. All rights reserved. Translated from English into Japanese by JST.