抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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対流型の人工雪結晶生成装置内の結晶近傍に小型センサタイプの光学式鏡面冷却式露点計を設置して-4°C~-40°Cの温度範囲で約200回の人工雪結晶生成実験を行い,結晶生成時の温度および湿度を測定し,測定結果を基に雪結晶の生成条件(気温,湿度)と結晶の形状についてのダイヤグラムを作成した。実験の結果,以下の事が確かめられた。1)結晶はおおむね氷飽和から水飽和の間の湿度条件で生成する。2)結晶生成時の湿度が低いときには温度帯によらず角柱結晶あるいは厚角板結晶になり,湿度が高くなるにつれてその温度特有の結晶形が現れる。特に-35°C以下で,105%を超える高湿度のもとでは多結晶を含む多様な形状の結晶が生成する。3)氷飽和を下回る未飽和の湿度条件でも雪結晶が成長することがあった。これは雪結晶成長時に周囲で浮遊している微小水滴がその成長に寄与していることが考えられる。4)針状結晶,樹枝状結晶,および-30°C以上での交差角板結晶では湿度と成長速度には明瞭な関係が見られるが,扇形結晶・角板結晶および-30°C以下での交差角板結晶では成長速度は湿度によらずほぼ一定となる傾向がある。(著者抄録)