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J-GLOBAL ID:201202233955650915   整理番号:12A0112777

トポイソメラーゼ阻害剤は,ニューロンで休止状態にあるUbe3a対立遺伝子のサイレンシングを解除する

Topoisomerase inhibitors unsilence the dormant allele of Ube3a in neurons
著者 (22件):
資料名:
巻: 481  号: 7380  ページ: 185-189  発行年: 2012年01月12日 
JST資料番号: D0193B  ISSN: 0028-0836  資料種別: 逐次刊行物 (A)
記事区分: 原著論文  発行国: イギリス (GBR)  言語: 英語 (EN)
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アンゲルマン症候群は重篤な神経発達障害で,ユビキチンプロテインリガーゼE3A(UBE3A)の母系対立遺伝子の欠失あるいは変異が原因で起こる。ニューロンでは,UBE3Aの父系対立遺伝子は正常だが,エピジェネティックにサイレンシングされている。このサイレンシングされた父系対立遺伝子を活性化して,機能を持ったUBE3Aタンパク質を回復できれば,アンゲルマン症候群を治療できる可能性が出てくる。今回我々は,マウス由来の初代培養皮質ニューロンで不偏ハイコンテントスクリーニングを行い,父系Ube3a対立遺伝子のサイレンシングを解除する作用を持つトポイソメラーゼI阻害剤12種とトポイソメラーゼII阻害剤4種を同定した。これらの薬剤の中には,トポテカン,イリノテカン,エトポシド,デクスラゾキサン(ICRF-187)が含まれる。母系Ube3aヌルマウス由来のニューロンで,トポテカンはナノモル濃度で,触媒活性を持つUBE3Aの発現量を増加させた。トポテカンは同時に,Ube3aの父系コピーと重複するUbe3aアンチセンス転写産物の発現量を低下させた。これらの結果は,トポテカンが,インプリンティングを受けたアンチセンスRNAの転写抑制によって,Ube3aのサイレンシングをシスに解除することを示している。トポテカンをin vivo投与すると,海馬,新皮質,線条体,小脳,脊髄のニューロンなどの,神経系のいくつかの領域で父系Ube3a対立遺伝子のサイレンシングが解除された。脊髄ニューロンの一部では,トポテカン投与停止後少なくとも12週間,父系Ube3aの発現亢進が持続し,トポイソメラーゼの一時的阻害が遺伝子発現に持続的な作用を及ぼしうることが示された。目的以外の影響の可能性はこれから調べる必要があるが,今回の知見は,アンゲルマン症候群患者で機能を持つが休止状態にあるUbe3a対立遺伝子を再活性化するための治療戦略を示唆している。Copyright Nature Publishing Group 2012
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分類 (2件):
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酵素製剤・酵素阻害剤の基礎研究  ,  遺伝子発現 
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