抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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都内の3清掃工場で可燃物の焼却によって発生する焼却灰と焼却飛灰,これらを溶融した灰溶融スラグ,灰溶融メタル,溶融飛灰ならびに廃水処理汚泥を採取し,エネルギー分散型蛍光X線分析(EDX)により可燃物焼却処理から溶融処理に至る希少金属の分配率挙動を明らかにした。対象とした3清掃工場の焼却方式と灰溶融方式は火格子炉とアーク式,回転ストーカ炉と回転式表面溶融,火格子炉と電気抵抗式の組み合わせであった。分析対象は希少金属57元素,アルミニウム以上の原子量を持つ元素であった。記事には3清掃工場における焼却飛灰,焼却灰,水処理汚泥,溶融飛灰,灰溶融スラグ,灰溶融メタルに含まれる元素の割合が示されている。また,各清掃工場で焼却処理される可燃物に含まれる希少金属(Ti,Cr,Mn,Ni,Sr,Zr,Sb,Ba,Cu,Ag)の量,焼却による焼却飛灰と焼却灰への分配率,溶融による溶融飛灰,灰溶融スラグ,灰溶融メタルへの分配率が示されている。全般的には希少金属は焼却により焼却灰に分配されたが,アンチモンは焼却飛灰へ分配される比率が大きかった。また溶融方式により,希少金属の分配比率が異なることも判明した。これらの結果から,資源循環の可能性を高める研究を行っていく。