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J-GLOBAL ID:201202236236019579   整理番号:12A1115228

シロイヌナズナの根に生息する細菌叢の構造と集合の合図の解明

Revealing structure and assembly cues for Arabidopsis root-inhabiting bacterial microbiota
著者 (16件):
資料名:
巻: 488  号: 7409  ページ: 91-95  発行年: 2012年08月02日 
JST資料番号: D0193B  ISSN: 0028-0836  資料種別: 逐次刊行物 (A)
記事区分: 原著論文  発行国: イギリス (GBR)  言語: 英語 (EN)
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植物の根は多細胞の真核生物と土壌との接触面であり,地球上で最も豊かな微生物生態系の1つである。特に土壌細菌は,無害な内生菌として根の内部で増殖でき,植物の生長と発生を変化させるので,作物の生産性向上からファイトレメディエーション(植物を利用した汚染環境浄化)まで,広い範囲にかかわりを持っている。植物細胞は,数多くの微生物関連分子パターン(MAMP)を検知して免疫応答を開始し,微生物の増殖を抑えることができるので,内生菌の根への定着は,見かけ上は植物の自然免疫と矛盾している。根の内生菌群の構造を解明しようといくつか研究が行われてきたが,試料採取の手順や低い分解能でのプロファイリングの方法がさまざまに異なることが,一般的な原理を導き出すのを難しくしている。本論文では,土壌や根に生息する細菌群集の特徴を明らかにして比較するための方法について報告する。この方法によって,活発な代謝を行っている植物細胞の機能だけでなく,不活性に見える細胞壁の持つ特徴が,宿主に定着する土壌細菌の選択に機能を果たしていることが明らかになった。管理環境条件下でさまざまな天然土壌で生長させたシロイヌナズナ(Arabidopsis thaliana)の根には,プロテオバクテリア門,バクテロイデス門,アクチノバクテリア門の菌が選択的に定着しており,しかもどの門の場合も,1種類の綱や科が優勢だった。土壌の種類が根に生育する細菌群集の構成を決定し,宿主植物体の遺伝子型がリボタイププロファイルをある程度決定していた。根に生育する細菌群中から土壌種類特異的な菌が同定されたことは,これらが土壌由来の根内生菌であるという,我々の考えを裏付けている。シロイヌナズナの根に生育する微生物相はベータプロテオバクテリア類に偏っているが,意外にも,調べたほかの植物種の細胞壁が持つ特徴だけで,シロイヌナズナの根に棲み着いている微生物相の細菌の約40%を集合させる合図として十分らしいことがわかった。したがって,根のこのようなサブ微生物群集はシロイヌナズナに特異的なものではなく,調べた種類の土壌中のあらゆる植物の根や植物遺体に普通に見られる腐生菌なのかもしれない。...Copyright Nature Publishing Group 2012
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分類 (2件):
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異種生物間相互作用  ,  土壌生物 

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