抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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トチュウ材リグニンをDFRC法で分解し,分解物をTLC,GPC,RP-TLC,Sep-Pakを用いて分離したところ,化合物1~5を単離した。化合物1,化合物2,化合物3はそれぞれtrans-コニフェリルアルコールジアセテート,trans-シナピルアルコールジアセテート,γ-メチルグアイアシルクマロン型二量体と同定した。化合物4はtrans-5-ヒドロキシコニフェリルアルコールの2分子がγ位同士でエーテル結合によって縮合した二量体の4,4’,5,5’-テトラアセテートと推定した。化合物5は,trans-シナピルアルコールジアセテートとヘキソースが結合した物質と推定した。また,単離したγ-メチルグアイアシルクマロン型二量体(3)のメチル基が,天然のリグニン中に元々存在するのか,または,DFRC法の反応中に生成するのかを検討するために,(±)-デヒドロジコニフェリルアルコールのDFRC法反応物をHPLC分析したところ,γ-メチルグアイアシルクマロン型二量体のピークは確認されなかった。このことから,γ-メチルグアイアシルクマロン型二量体のメチル基は,DFRC法の反応では生成されないことが示唆された。(著者抄録)