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J-GLOBAL ID：201202237414048703   整理番号：12A0574265

京都市の景観政策における情報開示と経済効果の検証

著者 (1件)： 柿本尚志 (大阪学院大 経済)
資料名： 同志社商学  (Doshisha Business Review)
巻： 63  号： 5  ページ： 705-730  発行年： 2012年03月15日 
JST資料番号： G0419A  ISSN： 0387-2858  資料種別： 逐次刊行物 (A)
記事区分： 原著論文  発行国： 日本 (JPN)  言語： 日本語 (JA)

抄録/ポイント： 京都の文化的景観が貴重な観光資源であることはいうまでもない。市内都心4区だけでも約25000軒の京町家があるが,老朽化や税負担の問題で維持が困難になった。2004年の景観法で景観が公共財と位置づけられ,文化財保護法の改正によって文化的景観が保護対象となった。京都市では環境モデル都市に選定される前年の2007年から厳しい規制を内容とする新景観政策が実施された。多くの歴史的建造物や町並みが経済的価値の喪失を理由に,安易に取り壊され,建替えられてしまったことへの強い批判がある。京都市の景観政策について考察した。政策を概説(視点場,高さ/デザイン/広告物規制)した後,政策決定プロセスにおける情報開示と政策の経済効果に関する検討について批判的に論じた。加えて,景観保存と耐震問題との整合性および京町家保存のための金融的手法の試行や,景観規制と借地借家法の関係についても問題提起した。大都市における景観問題は過密問題でもあるが,その解決方法は市場機能を生かすか,規制を強化するかで異なる。景観政策において,それによる社会的な費用と便益に関する説明があれば,政策内容に説得力も出るが,現在のところ見えない。

シソーラス用語： 京都府 ,  *地域政策 ,  *景観設計 ,  *情報公開 ,  *経済効果 ,  環境モデル ,  文化財保護 ,  法規制 ,  耐震構造 ,  リース ,  証券
準シソーラス用語： 京都市 ,  景観政策 ,  情報開示 ,  文化的景観 ,  借地借家法

分類 (1件)： 景観  (RD04010N)

タイトルに関連する用語 (5件)： 京都 ,  景観政策 ,  情報開示 ,  経済 ,  検証