抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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細長円柱表面に発達する乱流境界層についてラージエディ・シミュレーション(LES)を行う場合の流入境界条件の設定手法を検討した。非圧縮流体のナビエストークス方程式と連続の式を基礎として,境界層内層を直接シミュレーション(DNS)し,外層を動的Smagorinskyモデルを併用してLES計算した。流入条件はLund等の方法をもとに,1)壁に沿う外部平均流についてRaoのインナースケーリングを用いたColeの後流補正項による修正Spalding式を適用し,2)半径方向速度は連続の式とLudwig-Tillmann相関式による境界層厚さを用いた表式を導いた。3)乱流成分は下流境界面の内層/外層変動成分を重み付き平均してリサイクルし,平均流はリスケールした。本流入境界条件の設定手法を用いて平板乱流境界層を計算した結果,境界層の運動量厚さの成長,摩擦係数,レイノルズ応力等が運動量積分法の解およびSpalart等の数値解と良く合い,本方法を検証できた。細長円柱の乱流境界層に関する内外層流速分布,レイノルズ応力,エネルギースペクトル等の計算結果をLund等の実験データと比較した結果,本方法は広い乱流スケール解像度を有し,Log流速分布の変化などの円柱曲率の効果を捉える等,実験結果と良い一致が得られた。細長円柱の乱流境界層発達率が平板と比較して約28%低い等の具体的数値が得られ,飛翔体の軌道の計算精度向上や乱流騒音解明への応用が可能と結論した。