抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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日本は,近年,特に2000年代後半から,自国市場を整備しながら技術革新を行ってきた他の国に,「クリーンエネルギー分野の技術先進国」という立場を奪われてきている。技術プッシュの政策ばかりに力を入れ,市場普及への政策転換を怠ってきたことが大きな要因だが,ここでは風力発電産業が幼稚産業から自立した産業へと移行した時期に,その中核となったデンマークとドイツの企業の競争力構築の背景となった両国の市場の需要条件,そして競争力の核となる技術革新とそれらの市場導入・普及の関連について分析し,これからの日本の風力発電技術革新と普及に求められる方向性について考察する。以下,ポーターによる産業競争力を高める需要条件,風力発電技術の進化,デンマーク・ドイツの市場の変遷,ドイツ市場の風力発電に対する需要の特質,需要条件の結果としての技術革新と普及,技術革新のスピードを決める市場の大きさと方向性を決める需要条件,日本の成功産業の例との共通事項,日本の風力市場政策の方向性,の項目で述べている。