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J-GLOBAL ID:201202238780961132   整理番号:12A0944451

大腸がんにおけるKRAS変異とそれによって出現する抗EGFR治療に対する獲得耐性

Emergence of KRAS mutations and acquired resistance to anti-EGFR therapy in colorectal cancer
著者 (33件):
資料名:
巻: 486  号: 7404  ページ: 532-536  発行年: 2012年06月28日 
JST資料番号: D0193B  ISSN: 0028-0836  資料種別: 逐次刊行物 (A)
記事区分: 原著論文  発行国: イギリス (GBR)  言語: 英語 (EN)
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キナーゼシグナル伝達経路を選択的に標的とする治療では,二次薬剤耐性の出現が主要な制約となる。上皮増殖因子受容体(EGFR)の細胞外ドメインに結合するモノクローナル抗体セツキシマブは,一部のKRAS野生型転移性大腸がんに有効である。初期に見られる応答性の後に必然的に二次耐性が生じることが,この薬剤の臨床的恩恵を制限している。大腸がんにおけるセツキシマブの二次耐性出現の分子基盤はほとんどわかっていない。今回我々は,抗EGFR剤を用いた大腸がん治療での獲得耐性の出現には,KRASの分子変化(大半は点変異)が関係していることを示す。内在性の遺伝子プロモーターに支配される変異KRASの発現だけでセツキシマブに対する耐性が現れたが,耐性細胞はEGFRおよびMEK(mitogen-activated protein-kinase kinase)を組み合わせた阻害に対する感受性は維持していた。セツキシマブまたはパニツムマブに耐性ができた患者由来の転移巣の解析では,1つの検体にKRASの増幅が認められ,60%(10例のうち6例)が二次的にKRAS変異を獲得していた。KRAS変異対立遺伝子は,X線画像上に疾患の進行を認める10か月前には,セツキシマブ投与患者の血中で検出が可能であった。以上を要約すると,今回の結果は,KRAS変異は大腸がんにおけるセツキシマブ耐性獲得の高頻度なドライバー変異であることを明らかにしており,X線画像で確認可能な程度に進行する数か月前には,KRAS変異型クローンの出現が非侵襲的に検出できることが示され,早期のMEK阻害剤使用は,薬剤耐性の出現を遅延または逆行させるための合理的な治療戦略となると考えられる。Copyright Nature Publishing Group 2012
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分類 (2件):
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遺伝的変異  ,  抗腫よう薬の基礎研究 

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