抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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東日本大震災では,ガラスに様々なタイプの被害が広範囲に大量に発生した。ここではガラス被害の現状と傾向を示したうえで,今後の検討課題について考察した。本稿では,「平成23(2011)年東北地方太平洋沖地震におけるガラス等の被害調査報告書」の調査に基づいて考察した。ガラスの防煙垂れ壁は,今回も大量に被害が発生し,多くの場合,壁や柱との取合い部分近くで破損しており,ガラスの落下防止のバーが備わっていない,耐震性の低いものの被害も多かった。DPG構法やMPG構法と呼ばれる強化ガラスを用いた外壁では,面全体でカーテンウォールのように性能を確認して設計されており,ほとんど被害が見られなかった。ガラススクリーンについては,被害が多数発生し,特に仙台では,相当数のものが破損していた。ガラススクリーンの高さやガラスの厚さに着目した分析では,被害の大きかった面ガラスに層間変位による破損が生じたとの要因は無く,これらが取り付けられる低層の鉄骨造の建築物の構造体との関係などを含めた,総合的な検証が必要と思われる。