抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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2007年に総務省が定めた「視聴覚障害者向け放送普及行政の指針」では,「2017年度までに7時~24時の生放送を除く全番組に字幕を付ける」ことを目標としている。この目標を達成するために,放送各局は字幕放送の拡充を進めている。しかし,先天的あるいは幼少時に失聴した聴覚障害者は手話を母語とするので,字幕を見ても十分に理解できないことがある。これは手話と日本語では文法が異なるからであり,手話を母語とする人に対しては字幕ではなく手話による放送サービスが必要になる。そこで,NHKでは,手話サービスの拡充を目指して,日本語テキストを手話CG(コンピューターグラフィックス)に翻訳する技術の研究に取り組んでいる。その第1歩として,2011年に文単位の翻訳用例を利用した翻訳システムを試作した。翻訳用例を利用することで手話の文法を知らなくても翻訳できるが,翻訳用例を文単位にしたので翻訳できる文が限定されるという問題があった。今回は,翻訳用例を支より小さい単位である節または句にした自動翻訳技術を開発した。本稿では,この,節・句単位の用例を利用した,コーパスベースの自動翻訳技術について述べる。また,自動翻訳とCG生成技術を利用して開発した気象情報の日本語-手話CG翻訳システムを紹介する。これは,画面右上にある日本語入カボックスに翻訳したい文を入力し,翻訳ボタンを押すと,画面左に日本語手話のCGアニメーションが表示され,同時に手話表記が画面右に表示されるというものである。