抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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射精された哺乳類精子は,メスの生殖器官に到達した後受精能獲得として知られているトータルプロセスとして受精能を獲得する必要がある。精子成熟のためにはコレステロール排出が必要である。鞭毛の精子と異なりC.elegansの精子はクローリング細胞である。この動物種はコレステロールの生合成径路をもたず生存には外因性のコレステロール供給を必要とするにもかかわらず,C.elegans精子は,高度にコレステロールに富んでいる。C.elegans脂質抽出物中のコレステロールの低い存在量はこの動物において遍在的に脂質微小ドメインを形成するには不十分であると考えられている。C.elegans精子細胞の細胞膜中にはコレステロールが濃縮されており,コレステロール及びスフィンゴ糖脂質(GSL)に富んだ膜ミクロドメイン(脂質ミクロドメイン)が精子活性化を仲介することを示した。コレステロール取込制限は,メス及び雌雄同体の両方での異常な精子活性化を起こした。GSLの生合成を標的にすることによる脂質微小ドメインの完全性の操作は,精子活性化を阻害し,この阻害は外因性GSL添加によって回復できた。専ら脂質微小ドメインに見られるグリコシルホスファチジルイノシトール(GPI)アンカー蛋白質の分解も精子活性化に影響した。脂質微小ドメインによって仲介される局在化した情報伝達は,線虫の精子活性化に重要であると結論した。細胞膜からのコレステロール排出以前に,いくつかの動物種の鞭毛型精子において観察されてきたコレステロールとGSLで構成される脂質微小ドメインは,精子形成中にある種のより重要な上流シグナルソーティングのためのプラットホームに組立てられるのに必要であることが考えられた。Copyright 2012 Elsevier B.V., Amsterdam. All rights reserved. Translated from English into Japanese by JST.