抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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1。企業の情報システムの中核をなす基幹業務系システムは老朽化が進み,維持コストの増加と,経年疲労による障害発生の危険度増という課題を抱えている。今後5年間で再構築したいという企業は45%に上っているが,現行システムのコスト削減が優先され再構築予算の獲得がネックとなっている。2。企業のIT(情報技術)投資額は2008年のリーマン・ショックの影響で大きく落ち込んだ後,ゆるやかな回復傾向にある。IT投資の重点テーマは,コスト削減や経営管理強化につながるテーマが優先され,新事業や営業力強化のテーマは厳選されるという状況にある。3。企業の情報システムは,これまで2度にわたる技術変革や新規ビジネス拡大への対応で大規模化・複雑化し,個別最適なシステム構造となった。ITガバナンスの強化やERPパッケージの採用などでスリム化が図られてきたが,リーマン・ショック以降はサービスレベルの引き下げ,システム基盤の統合,外部サービスへの切り替えといったITコスト削減策が緊急テーマとなった。4。基幹業務系システムの刷新に当たっては,1)競合他社との差別化やグローバルでの事業展開などにどう寄与できるか,2)今後のビジネスモデルに沿った業務プロセスへの革新をどう実現できるか,3)外部サービスの活用やソフトウェア資産の流用などでITコストをどう削減できるか-を明確にして,中期経営戦略に組み込むべきである。(著者抄録)