文献
J-GLOBAL ID:201202241999739649   整理番号:12A0112778

がん細胞による内皮動員および転移を仲介するマイクロRNAレギュロン

A microRNA regulon that mediates endothelial recruitment and metastasis by cancer cells
著者 (4件):
資料名:
巻: 481  号: 7380  ページ: 190-194  発行年: 2012年01月12日 
JST資料番号: D0193B  ISSN: 0028-0836  資料種別: 逐次刊行物 (A)
記事区分: 原著論文  発行国: イギリス (GBR)  言語: 英語 (EN)
抄録/ポイント:
抄録/ポイント
文献の概要を数百字程度の日本語でまとめたものです。
部分表示の続きは、JDreamⅢ(有料)でご覧頂けます。
J-GLOBALでは書誌(タイトル、著者名等)登載から半年以上経過後に表示されますが、医療系文献の場合はMyJ-GLOBALでのログインが必要です。
がんの転移性進行は複雑で,臨床的に困難な過程である。我々は以前に,乳がんの肺および骨への転移をロバストに抑制し,その発現量によってヒトの転移を予測できる一群のヒトマイクロRNA(miRNA)を同定している。これらの知見より,miRNAが細胞自律的転移表現型の抑制因子であることが明らかにされたが,非細胞自律的ながん進行過程に非コードRNAが果たす役割は,依然として不明である。今回我々は,ヒトで一般的に見られるさまざまながんでサイレンシングされているmiRNAである内在性miR-126が,in vitroおよびin vivoで,転移乳がん細胞への内皮細胞の動員を非細胞自律的に制御することを明らかにする。miR-126は,ヒトでの転移の新しい血管新生促進遺伝子およびバイオマーカーであるIGFBP2,PITPNC1およびMERTKの協調的ターゲティングを介して,転移性の内皮動員,転移性の血管新生ならびに転移性の定着を抑制する。転移細胞によって分泌されるインスリン様増殖因子結合タンパク質2(IGFBP2)は,IGF1を介して内皮細胞上のIGF-I受容体の活性化を調節することにより,内皮を動員する。一方,転移細胞から切断されたc-Merチロシンキナーゼ(MERTK)受容体は,そのリガンドであるGAS6の内皮MERTK受容体への結合を競争的に拮抗することによって,内皮動員を促進する。内皮細胞と乳がん細胞の同時注入で,miR-126によって誘導された転移能喪失が非細胞自律的に救済され,これは内皮との相互作用が転移開始にこれまで未知の重要な役割を果たしていることを示している。機能喪失実験およびエピスタシス実験から,miRNA調節ネットワーク内の各成分が,内皮動員,血管新生および転移細胞定着における新規細胞外調節因子であることが示された。また,IGFBP2/IGF1/IGF1RおよびGAS6/MERTKシグナル伝達経路が,がんが仲介する内皮動員の調節因子であることを突き止めた。さらに今回の研究は,内皮動員および腫瘍微小環境における内皮の相互作用は,転移性乳がんの重大な特徴であることを明らかにしている。Copyright Nature Publishing Group 2012
シソーラス用語:
シソーラス用語/準シソーラス用語
文献のテーマを表すキーワードです。
部分表示の続きはJDreamⅢ(有料)でご覧いただけます。
J-GLOBALでは書誌(タイトル、著者名等)登載から半年以上経過後に表示されますが、医療系文献の場合はMyJ-GLOBALでのログインが必要です。

準シソーラス用語:
シソーラス用語/準シソーラス用語
文献のテーマを表すキーワードです。
部分表示の続きはJDreamⅢ(有料)でご覧いただけます。
J-GLOBALでは書誌(タイトル、著者名等)登載から半年以上経過後に表示されますが、医療系文献の場合はMyJ-GLOBALでのログインが必要です。

分類 (2件):
分類
JSTが定めた文献の分類名称とコードです
遺伝子発現  ,  腫ようの化学・生化学・病理学 
タイトルに関連する用語 (5件):
タイトルに関連する用語
J-GLOBALで独自に切り出した文献タイトルの用語をもとにしたキーワードです

前のページに戻る