抄録/ポイント：
抄録/ポイント
文献の概要を数百字程度の日本語でまとめたものです。
部分表示の続きは、JDreamⅢ(有料)でご覧頂けます。
J-GLOBALでは書誌(タイトル、著者名等)登載から半年以上経過後に表示されますが、医療系文献の場合はMyJ-GLOBALでのログインが必要です。
準安定オーステナイト系ステンレス鋼を用いて,3種類のひずみ速度で引張試験を行った。そして応力ひずみ曲線の挙動を調べるとともに,既報の研究結果との比較を行った。さらにMo管球を用いたX線回折によって加工誘起マルテンサイトの定量分析を行った。局在ひずみの伝搬が生じる変形では,試験片が破断するまで,ひずみに比例して加工誘起マルテンサイトが生成された。定量分析は,比較する回折ピークの組合せが,算出されるマルテンサイト相(α′相)の体積分率に大きく影響した。そして比較する回折ピークのお互いの結晶格子面の面方向が類似した方向を向いているとα′相の体積分率の値が大きくなった。同じ相の回折ピークであっても,変形に伴う回折強度の変化が異なった。これは変形の進行に伴い結晶粒が回転することによって集合組織が形成され,ランダムな配向をもつ試料ではなくなるためだと考えられた。
