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J-GLOBAL ID：201202244493358620   整理番号：12A0684469

超高速二次元赤外を用いて調べた金属カルボニル錯体の水支援振動緩和

Water-Assisted Vibrational Relaxation of a Metal Carbonyl Complex Studied with Ultrafast 2D-IR

著者 (3件)： KING John T. (Univ. Michigan, Michigan, USA) ,  ROSS Matthew R. (Univ. Michigan, Michigan, USA) ,  KUBARYCH Kevin J. (Univ. Michigan, Michigan, USA)
資料名： Journal of Physical Chemistry B  (Journal of Physical Chemistry B)
巻： 116  号： 12  ページ： 3754-3759  発行年： 2012年03月29日 
JST資料番号： W0921A  ISSN： 1520-6106  CODEN： JPCBFK  資料種別： 逐次刊行物 (A)
記事区分： 原著論文  発行国： アメリカ合衆国 (USA)  言語： 英語 (EN)

抄録/ポイント： 振動緩和に対するモデルとして金属カルボニル錯体の超高速動力学は長い間役立ってきた。水は溶解した溶質種内部の例外的に迅速な振動緩和を支援することができるが,大多数の金属カルボニル錯体は水中で不溶性のためこれまでの研究は非水溶液中で行われてきた。水可溶性[RuCl₂(CO)₃]₂を用い,初めて水中で金属カルボニル錯体の超高速振動緩和測定を報告し,有機極性溶媒メタノールとこの振動緩和を比較した。[RuCl₂(CO)₃]₂は「CO放出分子」として知られた分類に属する錯体である。二次元赤外分光法を用い測定した振動緩和はメタノール中よりも水中で一桁高速(3.12±0.29ps対42.25±3ps)であった。H₂OとD₂O中結合COの加速緩和時間は溶媒が誘起した付加的結合を通した分子内緩和経路の増強から生じるとして説明した。更に,振動寿命は顕著な同位体依存性を示した:D₂O中緩和時間は4.27±0.27psであり,大雑把に30%の差である。水の再配向動力学から一義的に生じる非共鳴チャンネルの面でこれらの測定を解釈した。再配向動力学は大きな角度ジャンプと同様にカルボニルバンドから秤動曲げを組合せたバンドへの振動エネルギーの共鳴移動を通して一義的に起こる。これらの測定は最強の赤外遷移間である金属カルボニルが水の存在に微妙に感受性であること及びEPRスピン標識の赤外類似物質として有望であることを指示した。

シソーラス用語： *ルテニウム錯体 ,  クロロ錯体 ,  水溶性 ,  カルボニル錯体 ,  *振動緩和 ,  溶媒効果 ,  *緩和時間 ,  同位体効果 ,  *再配向 ,  重水 ,  振動エネルギー ,  秤動 ,  類似物質 ,  スピン標識 ,  ESR【磁気共鳴】 ,  高速度 ,  二次元 ,  赤外分光法 ,  赤外吸収スペクトル ,  待ち時間 ,  周波数依存性 ,  振動モード ,  伸縮振動【分子】 ,  水和 ,  曲げ振動 ,  感受性 ,  脂肪族アルコール ,  極性溶媒
準シソーラス用語： EPR【磁気共鳴】 ,  FTIRスペクトル ,  超高速

分類 (2件)： 白金族元素の錯体  (CE01100E) ,  錯体の赤外スペクトル及びRaman散乱,Ramanスペクトル  (BM08065K)

物質索引 (1件)： メタノール

タイトルに関連する用語 (5件)： 赤外 ,  カルボニル錯体 ,  水 ,  支援 ,  振動緩和