抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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トンネル掘削など建設工事等によって発生する自然由来の重金属汚染土壌の処理方法である吸着層工法を改善するため「多機能盛土工法」を提案し,その基本的機能構成要素である吸着剤の性能評価,吸着層の効果確認と降雨浸透量の抑制方法の検討,および蒸発時における毛管上昇・濃縮現象とその対策に焦点を当てて基礎実験を行った。1)ハイドロタルサイト系吸着剤はひ素,鉛等の吸着に有用であることが確認され,特にひ素については高い吸着性能が認められた。2)降雨浸透条件下の吸着実験ではハイドロタルサイト系吸着剤により浸出水中のひ素および鉛の吸着が可能であり,その濃度レベルを低下させることができた。その濃度を確実に環境基準値以下にするためには吸着層を厚くするほかに効果的な工夫が必要である。3)蒸発に伴ってひ素等の移動性が高い汚染物質は地表面に向かって移動する可能性があるが,吸着剤は移動の抑止に有効であった。4)数mm/日程度の通常の降雨レベルにおいては,汚染土壌に対して吸着剤を用いる吸着層は有効であった。