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J-GLOBAL ID:201202247524157309   整理番号:12A1187348

Moebiusシクラセンにおけるらせん状分子内電荷移動と大きな一次分極率: 局在化π電子に関する新しい見解

Spiral Intramolecular Charge Transfer and Large First Hyperpolarizability in Moebius Cyclacenes: New Insight into the Localized π Electrons
著者 (6件):
資料名:
巻: 13  号:ページ: 2349-2353  発行年: 2012年06月18日 
JST資料番号: W1265A  ISSN: 1439-4235  CODEN: CPCHFT  資料種別: 逐次刊行物 (A)
記事区分: 原著論文  発行国: ドイツ (DEU)  言語: 英語 (EN)
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[8]Moebiusシクラセン([8]MC)について,16種類の[8]MC-n-NH<sub>2</sub>(n=1~6)異性体と16種類の[8]MC-n-NO<sub>2</sub>(n=1~6)異性体の構造と一次超分極率(β<sub>0</sub>)を密度汎関数理論(DFT)計算によって求め,分子内電荷移動の電子供与基と受容基の位置を研究した。[8]MCを供与体-π-受容体(D-π-A)骨格構造における片側π共役架橋として用いると大きな範囲の分子内電荷移動を誘導することができる。らせん状に電子が局在化しているため特異的な分子内電荷移動が起きるので,NH<sub>2</sub>/NO<sub>2</sub>置換した[8]MCの非線形光学特性は興味深い。この研究によって次のようなことがわかった。1)6位はNH<sub>2</sub>置換に最も適した位置であり,NO<sub>2</sub>基は10位で置換する。2)NH<sub>2</sub>-6-[8]MC-10-NO<sub>2</sub>のβ<sub>0</sub>値はn=10以外のNH<sub>2</sub>-6-[8]MC-n-NO<sub>2</sub>やNO<sub>2</sub>-10-[8]MC-n-NH<sub>2</sub>異性体より大きくなり,π電子がらせんの片側面に局在していることを示している。3)基底状態(g)と臨界励起状態(c)の双極子モーメントの差Δμは0.209([8]MC)<0.324([8]MC-6-NH<sub>2</sub>)<3.026([8]MC-10-NO<sub>2</sub>)<6.832D(NH<sub>2</sub>-6-[8]MC-10-NO<sub>2</sub>)の順に増大する。β<sub>0</sub>値も同様の順序で増大する。さらにフロンティア分子軌道の解析によって,NH<sub>2</sub>-6-[8]MC-10-CO<sub>2</sub>の非常に大きなβ<sub>0</sub>値は主として供与基と受容基によって誘導されて片側電荷移動に寄与していることを確認した。したがって,[8]MCは長範囲の分子内電荷移動によるらせん状π-架橋として作用していると考えられる。
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分類 (3件):
分類
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物理化学一般その他  ,  分子の電気的・磁気的性質  ,  非線形光学 

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