抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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地球上に存在する水のうち河川や湖沼など淡水の表層水の割合は約0.008パーセントで,ここに生息する魚類は9800種と全魚種の40%を占めている。しかし淡水魚は人間の活動に伴う影響を受け易く,近年多くの種がその生息数を減らしている。この傾向は特に日本では顕著であり,144種が絶滅のおそれのある種として登録されている。生物多様性条約では,遺伝的多様性,種多様性,生態系の多様性の3つのレベルを規定している。このなかで種多様性は中心的な位置付けであり,生物多様性の重要性が広く認知されている。本研究では霞が浦を対象として,日本淡水魚の生物多様性を実際に定量評価した。その結果から生物多様性の概念が本来意図と既存の評価手法間に矛盾のあることが分かった。自然と人間が共生してゆく上で,文化的背景を包含した評価,と多様性を持続させる施策の立案・実施が重要である。