抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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1970年代から80年代にかけてイカ漁業は中大型イカ釣を中心業態として独自の成長の道を辿り,経営条件や操業条件の激変に見舞われながらも概ね90年代までは生産力的な展開を遂げてきた。しかし90年代に入ってイカ類の生産額が下降傾向となり,その後は背景条件と問題状況が大きく変化しており,イカ漁業は新たな存続条件の究明が必要となっている。2000年以降,日本のイカ漁業生産量は減少が続いているが,世界のイカ類生産量は200万t台の後半から350万tまでの間で変動している。中国がメジャーな生産国として加わり,日中韓の3国がアジアの主要生産国になっている。イカ需要の世界的な分布と拡がりを反映して世界のイカ生産は概ね安定した推移を見せているが,漁獲分布が拡大している中で種別(コウイカ,スルメイカ,アカイカ,マツイカ,アメリカオオアカイカ),域別(日本周辺海域,北太平洋,アルゼンチン,ペルー)に見た生産の消長は激しい。さらに,国内生産構造の変化(中大型イカ釣漁業の展開,イカ釣漁業の構造変化,輸出入の動向),イカの国内市場と需要動向(イカ用途品市場の形成と展開,イカ加工生産のデータ,家計における消費動向の検証の必要性),などについて記述した。