抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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金属ナノ粒子の医学応用は,複合診断と治療応用に適したその特異な性質のため,精力的な研究テーマとなっている。そのうちの一つは,表面プラズモン共鳴で,電磁波の吸収と散乱を強く増進している。金属の種類,サイズ,そして形状の組み合わせにより特異なナノ構造の光学的性質の調整ができる。いくつかのタイプのナノ粒子は医学および生物学的応用のために調査されてきた。ここでは,独特な吸収および散乱スペクトルを持つ新規な金属ナノ粒子構造の理論的な調査を行った。診断および治療用のレーザー波長を効能と安全性を高めるために分離することができるので,この研究は複合診断と治療への応用にとって有益である。この目的のためには,画像化に対しては近赤外で散乱が最大でかつ吸収が最小になり,治療に対しては赤色域で逆になることが望ましい。分散ダイポール近似(DDA)法を用い,金属の種類,形状そしてサイズの効率係数を初めて計算した。その結果,立方体と球からなるナノ構造は最も適切な散乱および吸収スペクトルを持つことが分かり,その光学的な性質を十分に調べた。ナノ球のサイズ,数,そして材料(銀または金),それからそれほどでもないが立方体の大きさを変え,独特の吸収と散乱スペクトルを持つ最適ナノ構造を得た。その性質を前提とすると,これらのナノ構造は様々な画像化および治療の増進のために用いられる可能性を有していると言える。