抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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コンピュータ科学者なら誰でも万能Turingマシンを知っている。これは理論的コンピュータ科学の基礎となっている。これほどは知られていないが,Alan Turingが提案したACEと呼ばれる現実のストアドプログラムコンピュータが存在する。第二次世界大戦後,EDVACに追随する形でイギリスのNPL(National Physical Laboratory)がAlan Turingを招いてコンピュータ構築プロジェクトを発足させた。彼が提案したACEはEDVACと多くの点で類似していたが,いくつかの重要な違いがある。1つは,プログラムの命令列は逐次的でなく,次の命令のアドレスを指定できた。これにより実行時間が約3倍になる。Alan Turingは技術者というより数学者であったため,ACEの製造費用の見積もりは非現実的であった。そのため,実現にはなかなか至らなかったが,小さなモデルであるPilot ACEの構築が試みられ,特に複雑な計算を必要とするユーザからのニーズが高く,商業的にも成功した。さらには,いくつかの派生製品が生み出され,それなりに成功した。そして,Alan Turingのアイデアはそれらに生き続けた。