抄録/ポイント:
抄録/ポイント
文献の概要を数百字程度の日本語でまとめたものです。
部分表示の続きは、JDreamⅢ(有料)でご覧頂けます。
J-GLOBALでは書誌(タイトル、著者名等)登載から半年以上経過後に表示されますが、医療系文献の場合はMyJ-GLOBALでのログインが必要です。
本研究は,環境における建築物の配置が主題化された事例としてイギリス風景庭園創成期の造園に注目し,具体的な作品の分析を通して空間と景観の構成手法の抽出を試みた。18世紀,風景庭園の多くは新しい所有者と造園家によって改良された。風景庭園の創始者とされるウイリアム・ケント(1685-1748)は,しばしば前任者として造園に携わったチャールズ・ブリッジマン(1690-1738)らによる造園に「重ね書き」を施し代表的作品を完成させた。本研究は庭園の構成手法の転換点として両者の造園に注目し,その抽出を企図するが,本稿では,両者が携わった代表的作品の一つであるサリー州のクレアモント庭園を対象に,空間構成の特徴を明らかにした。ケントによる庭園の空間構成は,一見して庭園全体における非整形化が顕著である-方で,領域のまとまりと軸による幾何学的関係という点で見たとき,ほとんどの構成をバンプラとブリッジマンの庭園から引き継いでいることがわかった。