抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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日本におけるイセエビの年間漁獲量は,過去40年間安定して約1,200トンを維持してきており,イセエビの幼生についての考察が望まれる。そこで,イセエビの幼生が浮遊期間を終えて回帰する日本沿岸の状況について,漂流ハガキによる表層流調査で明らかにすることを試みた。五島列島南部海域で6,000枚のカードを産卵期の6月末から7月末にかけて放流し,その回収によって幼生の分散ルートを調べた。その結果,1)五島列島周辺は海流の影響を受けにくく(特に日本海に向けた海流はなく)イセエビのふ化に適している。2)海流の一部は太平洋側へ流れており,太平洋沿岸での漁獲に影響していると見られる,などが判明した。なお,本文では具体的に,日数経過と到着先の分布,放流日(1週間毎)に対応した到着先の分布,放流日毎の海面等温線度なども掲載しており,これらの解析が,メカニズムの解明に貢献した。