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J-GLOBAL ID：201202256821987034   整理番号：12A1439865

自然から学ぶ:粘着と構造

著者 (6件)： CROSBY Alfred J. (マサチューセッツ大 アマースト校) ,  BARTLETT Michael ,  CROLL Andrew B. ,  IRSCHICK Duncan ,  BREID Derek ,  DAVIS Chelsea
資料名： 日粘工技報
号： 183  ページ： 34-40  発行年： 2012年09月28日 
JST資料番号： L0046A  資料種別： 逐次刊行物 (A)
記事区分： 解説  発行国： 日本 (JPN)  言語： 日本語 (JA)

抄録/ポイント： 高分子化学研究において自然界におけるポリマ挙動の観察からヒントを得て学ぶことが多い。その代表的な例としヤモリの足の特異な階層構造による接着力と剥離力の絶妙な制御による壁面歩行がある。これに関連する二つのプロジェクト「生体模倣による粘着力」「合成による形態形成」について解説した。トカゲの足を顕微鏡観察すると100μスケールではブラシが集積した剛毛構造,2μスケールではブラシの先端が窪んだスプーン構造が見られる。この構造を実験的に再現するために柔らかいポリジメチルシロキサン層の表面をUV-オゾン処理によって酸化させて生成した酸化ケイ素層(厚み100nm)によって被覆しと。これをエタノール蒸気に曝露すると酸化ケイ素被覆層が膨潤すると表面に規則的な紋様(縞,綾織り,突起,ジッパ,籠など)を持つ凹凸が形成された。これらの形状と粘着剤の粘着力との関係が今後の研究課題である。

シソーラス用語： 過程 ,  面 ,  模倣 ,  *ヤモリ科 ,  足 ,  付着力 ,  粗面 ,  ポリジメチルシロキサン ,  酸化 ,  オゾン処理 ,  酸化ケイ素 ,  膨潤 ,  周期構造 ,  接着試験 ,  試料 ,  *粘着剤 ,  *作用機序 ,  *微細構造 ,  毛 ,  食器
準シソーラス用語： スプーン ,  *凹凸表面 ,  剛毛 ,  試験体 ,  縞状構造 ,  *生体模倣 ,  *接着過程 ,  *接着界面 ,  *足の裏 ,  表面酸化

分類 (2件)： 表面処理  (YH04112X) ,  接着剤の性質・試験  (YK02000Q)

引用文献 (15件)：

• 1. Rizzo, N.W. et al. (2006). Characterization of the structure and composition of gecko adhesive setae. Journal of The Royal Society Interface 3, 441-51.
• 2. Autumn, K. et al., others (2000). Adhesive force of a single gecko foot-hair. Nature 405, 681-685.
• 3. Liangti, Q. et al. (2009). Carbon Nanotube Arrays with Strong Shear Binding-On and Easy Normal Lifting-Off. Science 238.
• 4. Jeong, H.E. et al. (2009). A nontransferring dry adhesive with hierarchical polymer nanohairs. Proceedings of the National Academy of Sciences of the United States of America 106, 5639-44.
• 5. Northen, M.T. et al. (2008). A Gecko-Inspired Reversible Adhesive. Advanced Materials 20, 3905-3909.

タイトルに関連する用語 (1件)： 粘着