抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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社会や経済の変化につれて,農業や食料の生産環境も変わり,消費者がその生産過程を知る機会は少なくなった。また生産者も消費者の顔を見ることがなくなり,生産者と消費者相互の理解が乏しい関係にあるといわれている。本稿の目的は,農作業を介しておこなっている生産者と消費者の交流の実態の分析から,離れてしまった生産者と消費者が相互理解を深め,双方の距離を近づける上での現在の交流の意義を明らかにすることである。研究対象は,産消提携の生産者と消費者間の「援(縁)農」及び有機農産物専門流通事業体の「農作業体験」とし,それぞれの代表的な事例を取り上げて,関係団体等への聞き取り及びアンケート調査をおこない,それらの結果をもとに考察した。「援農」や「農作業体験」による生産地での交流では,いったんは離れてしまった生産者と消費者が顔をあわせることができ,消費者は日頃食べている農産物の生産過程等について理解を深めることが可能となる。このように近年ニーズが高まっている援農・農作業体験は,生産者と消費者双方の距離を近づけ,相互の理解が深められるような関係を構築する上で,重要な意義を持っていると評価される。(著者抄録)