文献

J-GLOBAL ID：201202257486878612   整理番号：12A0259234

小笠原諸島固有のノスリの繁殖生物学

Breeding biology of the Ogasawara Buzzard endemic to the Ogasawara (Bonin) Islands

著者 (2件)： CHIBA Yuka (Tokyo Metropolitan Univ., Tokyo, JPN) ,  SUZUKI Tadashi (Tokyo Metropolitan Univ., Tokyo, JPN)
資料名： Ornithological Science  (Ornithological Science)
巻： 10  号： 2  ページ： 119-129  発行年： 2011年12月 
JST資料番号： L4620A  ISSN： 1347-0558  資料種別： 逐次刊行物 (A)
記事区分： 原著論文  発行国： 日本 (JPN)  言語： 英語 (EN)

抄録/ポイント： オガサワラノスリButeo buteo toyoshimaiの絶滅危機にある亜熱帯亜種の生活史を記録するため,太平洋の小笠原諸島父島でその繁殖生物学を調べた。1つのテリトリーにいくつかの巣があり,その多くは崖にあった。社会的行動は冬に多く,12月から2月の間であった。つがい間の交尾は1月から6月に見られた。産卵は1月の終わりに始まり,最低2か月続いた。抱卵は30から33日で,雛の期間は33から45日であった。雌と雄は両方とも抱卵するが,雛の世話は雌のみが行った。雌も雄も餌を巣に運ぶが,雌のみが直接雛に餌を与えた。孵化する2週間の内に,雌が巣で過ごす時間は観察時間の50%以下に減少した。抱卵の平均,早期抱卵(1~3週),後期抱卵(4週以降),および巣立ち雛の大きさはそれぞれ,2.2,1.8,1.3,および1.2であった。いくつかの雛を含む巣では一かえり雛の減少が見られた。何羽かの巣立ち雛は数週間親に依存し,10月まで親のテリトリーに留まった。ペアの繁殖成功率は0.35であった。これらの結果は,オガサワラノスリの亜熱帯種は社会的に一夫一婦で,明確な繁殖期を有していることを示している。(翻訳著者抄録)

シソーラス用語： *小笠原諸島 ,  *生物学 ,  ライフサイクル ,  交尾 ,  抱卵 ,  育雛 ,  探索行動 ,  *ノスリ ,  *繁殖生物学 ,  *タカ目
準シソーラス用語： *ワシタカ類 ,  Buteo buteo ,  採餌 ,  生活史

分類 (1件)： 個生態学  (EE03020H)

引用文献 (40件)：

• Cody ML (1966) A general theory of clutch size. Evolu- tion 20: 174-184.
• Cramp S & Simmons KEL (ed) (1980) Handbook of the birds of Europe, the Middle East and North Africa. Vol. 2. Oxford Univ. Press, Oxford, U.K.
• De Naurois R (1973) In Livro de Homenajem ao Prof F F Viegas da Costa, 157-175. Lisbon. (Cited from Cramp & Simmons 1980).
• Funatsu T & Chiba H (1991) Status of the Common Buzzard on Chichijima. In: Ono M, Kimura M, Miyashita K & Nogami M (eds) Reports of the sec- ond general survey of natural environment of the Ogasawara (Bonin) Islands. pp 159-163. Tokyo Metropolitan University, Tokyo, Japan. (in Japanese).
• Heber S & Briskie JV (2010) Population bottleneck and increased hatching failure in endangered birds. Con- sery Biol 24: 1674-1678.

タイトルに関連する用語 (4件)： 小笠原諸島 ,  固有 ,  ノスリ ,  繁殖生物学