抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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日本航空宇宙工業会は平成23年度事業の一つとして「航空機工業の国際競争力の強化に関する調査研究(次世代航空機・航空新素材)」および「環境調和型航空技術に関する調査研究」を実施している。本稿はこの事業の一連として報告された。近年,研究が盛んに行われている,従来法より少ない飛行ポイントによるゲイン設計を基とした,ダイナミックインバーション飛行制御則の,リージョナルジェット機への利用可能性について検討した。リージョナルジェット機は,広い飛行領域で,大重量・重心変動内にあるという特徴を持つが,ダイナミックインバーション飛行制御則によると,少ない飛行ポイントでの設計が可能であり,また,データベース入替えで派生型機への対応も可能となる。従来の煩雑なゲイン設計作業が軽減され,開発期間の短縮とコスト低減が期待される。本稿では,昨年度開発したダイナミックインバーション飛行制御則をパイロットシミュレーション実験で評価し,同設計手法の妥当性を確認した。特にパイロットから「基本型機と派生型機の操縦性の差はほとんど無い」とのコメントを得たように,ダイナミックインバーション飛行制御則による方法は,空力データベース等の活用,入替えのみで基本型機・派生型機ともに同一制御則に対応可能であるという点のみならず,飛行特性の平準化も可能になるという,大きな利点を持つことを確認した。