抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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近年,社会全体のリサイクルニーズの高まりに伴い,解体性接着剤の開発が盛んに行われている。解体性接着剤は,使用期間後に何らかの処置によって接合部分を分離するものである。代表例として熱膨張性粉体を接着剤に混入したものがあるが,その解体機構は熱膨張力を利用した物理的なものであるため,強度が高い接着剤の解体は困難と推定される。我々は,樹脂物性の影響を受けがたい解体性接着剤の開発を目指し,酸化剤の熱分解促進効果を利用した解体性接着剤の開発を行っている。これまでの検討の結果,エポキシ樹脂に,酸化剤の一種である過塩素酸アンモニウムを添加した解体性接着剤は,所定温度に加熱することによって,解体することを見出した。熱分析の結果,設計通り,酸化剤が樹脂の熱分解を促進する効果があることを確認した。さらに,酸化剤分解触媒を併用することによって,解体温度を低温側へシフトさせることが可能であることも見出した。今後,酸化剤の種類,酸化剤と酸化剤分解触媒を最適に組み合わせることによって,解体温度の制御が期待できる。(著者抄録)