抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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RSA暗号では現在主流の鍵長1024ビットから2048ビットへの移行が推奨されているが,鍵のビット数が増加すると暗号処理の計算量が膨大になる。本論文では,厳しいリソース制約が課せられる組込み機器をターゲットとし,RSA暗号処理の基本となる剰余計算のハードウェア実装を検討した。除算での剰余計算は計算コストが高いのでRSA暗号ではモンゴメリ乗算が多用されており,基数2
w(wは任意のワード長)単位での処理が行えるように高基数化する。特に,CIOS(Coarsely Integrated Operand Scanning)アルゴリズムは処理時間が短いことが示されている。そこで,同じ桁同士をまとめて並列に加算を行うWallace Treeを用いる積和演算器(MACユニット)と,マスク演算によって消失する上位wビットの乗算を行わずに通常の半分の計算量で乗算・剰余計算できるMMユニットを設ける剰余乗算回路アーキテクチャを提案した。本CIOSアーキテクチャを用いてFPGA(Field Programmable Gate Array)で基数4の高基数型モンゴメリ乗算器を設計し,レジスタ0.84%,LUT(Look up Table)2.51%の使用率となった。また,ソフトウェア処理と処理時間を比べたところ約55倍高速となり,wの変更によってスケーラブルな設計が可能なことを示した。