抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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東日本大震災以後無数の議論がなされているが経済成長と科学が十分には論じられていない。科学・技術が関係するエネルギー政策と経済成長は深く関係する。産業公害の悲惨事例である「水俣」と原子力事故の深刻事例である「福島」は展開における類似性がある。この2つが日本で起こった意味を考えるべきである。水俣について1959年その原因がほぼ特定されていたにもかかわらず,当時の首相に早計であるとされたたように経済成長と科学を抜きに,日本の社会の今後の展望はあり得ない。ここで17世紀から現代までを第1ステップとして科学革命,第2ステップとして科学の制度化,第3ステップとして経済成長のための科学の3つのステップに分けている。ケインズ的成長経済政策に於いてヨーロッパは福祉国家を,アメリカは科学国家を目指したとも言える。20世紀後半,経済成長は必ずしも幸福度や生活満足度に結びついていないとする考えが発表され科学は何のためなのかと言う問いが起こっている。近代科学の特質は人間-自然の切断と自然支配・制御,帰納的な合理性であるとしている。これらは,ケアとしての科学(非因果的な相互関係への注目),科学の分権化の可能性(1回性の重視)に進むのではないかとしている。