抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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多能性間葉幹細胞(MSC)はその特異な免疫調整特性および再生特性により,自己免疫および炎症の細胞治療への応用が期待されている。MSCの前臨床試験および臨床試験の結果から,MSCと先天性免疫の間のクロストークの重要性が示されている。本総説では,MSCと先天性免疫系の成分との相互作用に関する最近の知識について概説した。最初に,造血における多能性間葉幹細胞(MSC)の役割について,骨髄幹細胞ニッチ,造血幹細胞(HSC)ニッチにおける重要なプレーヤーとしてのMSC,骨髄単球およびマクロファージの役割および生着の支援に焦点を当てながら解説した。次に,物理的障壁におけるMSCの役割に関して解説を加えた。また,MSCと先天性免疫細胞について,単球とマクロファージ,好中球,肥満細胞,ナチュラルキラー細胞およびIL-17産生ヘルパーT細胞を中心に解説した。さらに,補体系とMSCに関して解説を加えた。また,パターン認識受容体とMSCについて,生存,増殖および分化に対する作用,免疫原性と免疫調節機能およびMSCのライセンシングと抗菌活性に焦点を当てながら解説した。最後に,MSCに関する研究の将来展望に関して考察を加えた。