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J-GLOBAL ID:201202266259121563   整理番号:12A0664053

ジベレリン生合成阻害剤パクロブトラゾールによって促進される pat-2 遺伝子由来の単為結果性トマトの種子形成

Seed Formation Promoted by Paclobutrazol, a Gibberellin Biosynthesis Inhibitor, in pat-2 Parthenocarpic Tomatoes
著者 (3件):
資料名:
巻: 81  号:ページ: 177-183 (J-STAGE)  発行年: 2012年 
JST資料番号: F0626A  ISSN: 1882-3351  CODEN: EGKZA9  資料種別: 逐次刊行物 (A)
記事区分: 原著論文  発行国: 日本 (JPN)  言語: 英語 (EN)
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pat-2 遺伝子由来の単為結果性トマトの種子生産量は少なく,このことが単為結果性トマト品種を普及する上での障害となっている.そこで,pat-2 遺伝子由来の単為結果性トマトの種子形成を促進させる技術を確立するため,ジベレリン生合成阻害剤のパクロブトラゾール処理が種子形成に及ぼす影響について検討した.劣性の単為結果性遺伝子 pat-2 をホモに持つ単為結果性 F1 品種‘ルネッサンス’をポット(容量 5.1 L)に定植後,パクロブトラゾールを 0(対照区),0.2,1,5 および 25 mg/pot 処理し,開花時に振動受粉を行った.その結果,パクロブトラゾールの施用量が増えるほど,茎は太く,茎長,葉長および葉幅は短く,1 果重は軽くなった.有種子果率は,パクロブトラゾールの施用量が増えるにしたがって増加し,1 mg/pot 以上の処理で 100%となった.1 果当たりの種子数は,0 mg/pot の 12 粒から,1 および 5 mg/pot ではそれぞれ 52 粒および 74 粒に増加した.実際の F1 種子採種におけるこの技術の有効性を明らかにするために,‘ルネッサンス’の種子親である単為結果性トマト固定系統‘PASK-1’を定植後のポットに,パクロブトラゾールを 0(対照区),1 および 5 mg/pot 処理した.‘PASK-1’のすべての花は開花前に除雄し,開花時に‘ルネッサンス’の花粉親である単為結果性トマト固定系統‘PF811K’の花粉を交配した.その結果,有種子果率は 0 mg/pot の 59%から 1 および 5 mg/pot では 95%以上に増加した.1 果当たりの種子数は,0 mg/pot の 21 粒から,1 および 5 mg/pot ではそれぞれ 45 粒および 46 粒に増加した.これらの結果から,ジベレリン生合成阻害剤であるパクロブトラゾール処理は,pat-2 遺伝子由来の単為結果性トマトの種子形成を促進させることが示唆された.(著者抄録)
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分類 (3件):
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野菜  ,  植物成長調整剤  ,  発生,成長,分化 
物質索引 (1件):
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引用文献 (31件):
  • Asahira, T., Y. Takeda, T. Nishio, M. Hirabayashi and Y. Tsukamoto. 1967. Studies on fruit development in tomato. I. Ovule development and content of diffusible auxin in synthetic auxin- and gibberellin-induced parthenocarpic tomato fruits in relation to their development. Mem. Res. Inst. Food Sci. Kyoto Univ. 28: 47–74.
  • de Jong, M., C. Mariani and W. H. Vriezen. 2009. The role of auxin and gibberellin in tomato fruit set. J. Exp. Bot. 60: 1523–1532.
  • Fos, M., F. Neuz and J. L. Garcia-Martinez. 2000. The gene pat-2, which induces natural parthenocarpy, alters the gibberellin content in unpollinated tomato ovaries. Plant Physiol. 122: 471–480.
  • George, W. L., J. W. Scott and W. E. Splittstoesser. 1984. Parthenocarpy in tomato. Hort. Rev. 6: 65–84.
  • Gouguet, B., A. W. van Heusden and P. Lindhout. 2005. Parthenocarpic fruit development in tomato. Plant Biol. 7: 131–139.
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