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J-GLOBAL ID：201202266528189501   整理番号：12A0429783

放射性セシウムの土壌中の挙動について

著者 (1件)： 塩沢昌 (東大)
資料名： Hedoro  (Hedoro)
号： 113  ページ： 26-29  発行年： 2012年01月31日 
JST資料番号： X0394A  ISSN： 0286-3359  資料種別： 逐次刊行物 (A)
記事区分： 解説  発行国： 日本 (JPN)  言語： 日本語 (JA)

抄録/ポイント： 原発事故で降下した放射性セシウム(Cs)は土壌を構成する粘土粒子に強く固定されるため,土壌中で殆ど移動しないと考えられていた。しかし,原発事故以降に福島県各地の土壌サンプリングと土中ガンマ線モニタリングの結果,粘土粒子への強い固定は少なくとも数カ月を要することが分かった。すなわち,3月中~下旬に土壌表面に降下した放射性Csは,6月上~中旬までの2~3カ月間は降雨浸透により予想外に速く移動し,その後,移流速度が著しく低下した。降雨直後の移流速度は2~3カ月間に1.5~3cm,6月以降は3カ月間に2~6mmである。放射性Csの移流速度の時間経過による低下はCsの粘土粒子への固定メカニズムを示していると思われる。

シソーラス用語： 震災 ,  発電所 ,  *セシウム同位体 ,  放射性同位体 ,  *土壌汚染 ,  物質移動 ,  *速度 ,  固定 ,  原子力発電所
準シソーラス用語： *移流速度 ,  降雨浸透 ,  東日本大震災 ,  粘土粒子 ,  *放射性セシウム

分類 (2件)： 土壌汚染  (FB04100T) ,  環境の汚染及び防止  (MB02030K)

引用文献 (3件)：

• 1)塩沢昌,田野井慶太朗,根本圭介,吉田修一郎,西田和弘橋本健,桜井健太,中西友子,二瓶直登,小野勇治福島県の水田土壌における放射性セシウムの深度別濃度と移流速度,Radioisotopes,60β23-328(2011)
• 2)石川奈緒、内田滋夫、田上恵子,放射性セシウムの水田土壌への収着挙動における粘土鉱物の影響Radioisotopes,56,519-528(2007)
• 3)駒村美佐子、津村昭人、小平潔:日本の水田における作土中の137Csの滞留半減時間, Radioisotopes,48,635-644(1999)

タイトルに関連する用語 (3件)： 放射性セシウム ,  土壌 ,  挙動